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abril 2009

ディレクター論:指揮官

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ディレクターの本来の意味であり本質的な仕事である現場の指揮。コンセントではこの領域だけを担当する場合は進行管理と言います。

そこに焦点を絞った話としたとき、メンバーの信頼を得る原理はごく単純です。
最もよく働く人であればいいのです。

ここで言う「よく」とは、現場の最前線に立ち、的確な判断力を持ってプロジェクトを進行していく以外に余計な感情を持ち合わせないことが不可欠です。

誰かに指揮される受身の立場では、指揮する人物がどの程度の質を持っているか、スキル云々ではなく本能的に察知します。
政治的配慮や余分な気遣いは本来プロの集団である制作チームには不要で、ただプロジェクトの遂行のためにベストな方法を採り続け、その指揮に従えば間違いはないという信仰をメンバーに持ってもらえればいいのです。

当然、現状把握がしっかりできず無茶な要求ばかりしたり、自らは何もしないで命令だけするような指揮官には望めません。
ただ、その信仰が無い限り、指揮官がいかに媚を売ったり、言葉巧みに話をしたりしても、メンバーのモチベーションは決して上がることは無く、むしろ軽侮を深めていくだけです。

小さなプロジェクトではディレクターが進行管理を兼務することが多いですが、大きなプロジェクトになると別のスタッフをアサインします。
そのときの役割分担と責任を明確にし、フォローやコミュニケーションはプロジェクト全体を監督するディレクターが担うようにすると、プロジェクトは上手く回るようになります。

プロジェクトの責任者としてメンバーの頭に立つ人間は、なるべく茫洋な風格である方が良く、進んでそのように振舞うべきだと考えています。
つまり、「何があっても動じない」とか、「拍子抜けするくらいあっけらかんとしている」といった人物像です。

これにはまず、部下となるメンバーに大いなる安心感を与えるという効果、さらには知恵があり、論も立つ人物たちが激論を交わすとき、シオを見てそれらをまとめるのはこのタイプにしかできない、ということがあります。
(この場合、同じような論客では余計に議論が紛糾するだけでおそらく務まりません)

当然、いわゆる「でくのぼう」ではダメで、様々な経験を持ち、それまでに死ぬほど頭を使ってきた人である必要がありますが、最大の資格は、最も有能な部下を抜擢してそれに仕事を自由にやらせ、最後の責任だけは自分が取る、ということができることが挙げられます。

その覚悟が客観的な判断を可能にしますし(当事者すぎると熱くなって冷静な判断ができない恐れがあります)、「やるだけの準備を整えた以上、ばたばたしても仕方ない」という心境に達することができるようになります。

プロジェクトがうまくいくように作戦を立てたり、現場を指揮するのは他のメンバーの仕事になりますが、それを達成するために必要な準備(予算・リソース・スケジュールなど)を整えるのはこの責任者であり、実はその準備がうまくいくかどうかでプロジェクトの成否のほとんどは決まります。

準備を整えるためにあらゆる苦労をするのですが、それがしっかりできた後に行われる作業というのは、単にその準備の結果にしか過ぎないと言ってもいいと思います。

また、この責任者になる場合は、自分がこれまで経験してきたことには善悪があり、自らの経験に沿って全ての物事を独善的に判断すると大変な失敗のリスクがあること、戦略には素人・玄人の区別はなく、例え経験が少ない者の立案でも採用を恐れてはいけないことを認識する必要があります。

前回の続き。

プロジェクトの頭脳となる人が立案するパターン(例えば今回はペルソナから設計していきましょうとか)により案件は進行していきますが、当然このパターンはプロジェクトごとにおいて異なります。

このパターンをどれくらい持っているかが作戦家としての能力になってきますが、パターンを自らのものとして会得するためには、あらゆる書籍や考察を見聞きし研究し、そこから原理を抽出しなければなりません。
誰かから教えてもらうだけでは決して自分のものにはならないのです。

ただ見たり聞いたりしただけのことを、そのままプロジェクトに持ち込んだり、さらには杓子定規にそのパターンに固執するとき、遠からずそのプロジェクト(ひいては組織)は破綻します。

昨日までのパターンを模倣するだけでは明日の時代の流れに飲み込まれてしまうように、あるパターンが通用しなくなったときに旧い体質のものが滅ぶことは、経済でも社会でも軍事でも、古今の歴史が証明しています。
また、「生兵法は怪我の元」と言いますが、「パターンを多く学んだ」というだけで「専門家」となってしまう現状も多く見られます。

この「専門家」と言っている人の多くはその保守的な専門知識をもって「それはできません」「それは違います」ということを言いますし、昨日の知識の追随者であることを認識せずに自分の思考範囲の範疇でしか判断ができません。つまり、明日の専門家ではありません。

また、こういう専門家が作戦家としてプロジェクトに参加する場合、そこで立案される作戦・戦略は往々にして説明的であり歪曲されているものが多いです。
作戦や戦略というのは1行や2行の簡潔な文章で足りるもので、説明が必要なものはそれだけでまともなものではありません。そんなものは末端に行けば行くほど伝わらないし、まして最終的なエンドユーザーに届く訳がないのです。

現在のWEB制作は分業化が進んでいて、この「専門家」と言っている人が多くなっていますが、かえってその名前の枠に囚われてしまっているのではないでしょうか。
「クリエイティブ」という言葉はデザイナーやクリエイターのみが担うのではなく、むしろこの専門家、作戦家、それを包含するディレクターにこそ求められるものであると思います。

ディレクター論:参謀

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本来はディレクターは指揮と判断に専念して、プロジェクトにおける具体的な方策を練ったり、情報(コンテンツ)をまとめてユーザーとの最適なコミュニケーションを設計していくのはIAとかUXD(User Experience Designer)が担うのがベストだと考えています。
しかし現状、これらのこともディレクターの業務範囲となることが多いと思います。
(やれないとディレクターと言えなかったり、むしろやりたいくらいではありますが)

そしてこれらの業務は「参謀」的な立ち回りであると言えます。プロジェクトにおける作戦を立て、設計をします。
さて、その参謀。第一線の状況に暗い参謀は、役に立ちません。
常に第一線(現場)の状況把握に努めるべきで、机上の空論で物事を決めて人を動かすのは最も避けなければなりません。

優秀な参謀というのは、第一線の状況を的確に把握し、心と頭を同時に動かして迅速にプランを立てていきます。頭だけではダメで、心が必要です。
僕が見てきた中で優秀な作戦家はみな、もちろん頭の回転が速いですが、同じくらい人を動かすだけの心を持っています。

社内に対しても、クライアントに対しても、「いい仕事」をする人はプロジェクトにおけるほんのわずかな機微をとらえて、流れを引き寄せます。
それはどうも、知恵とか理論以上に、自分の心から発する気持ちとか、思い入れとか、心意気が大きいのではないかと感じています。

参謀というプロジェクトの頭脳になる役割の場合でも、やっぱり心が大事だよね、という話でした。

これは便利!

画像サイズを選べるし、何より「カスタムリンク」としてHTML記述を自分の好みに編集できる!
MTのカスタムフィールドで何とかしようと思って作ってはいるんですが、複数件商品を出したいときとかに面倒だったので、重宝しそうです。
http://creazy.net/2009/03/amazon_quick_affiliate_greasemonkey.html

Laptop Hunters

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3月27日からスタートしたという、MSの新CM。
数年前にラーメンズが出たmacのCMがあったが、それよりずっと出来(主張ポイント)がいい。

そしてこのCMについてのMacユーザーの反論に対してのコラム。
至極真っ当なことを言っている様に思えるし、広告代理店(Crispin, Porter + Bogusky)が口コミマーケティング専門ということを聞いて納得。
実際に(macユーザーにとっては図らずも)効果覿面、といったところだろう。
http://www.itmedia.co.jp/anchordesk/articles/0904/03/news002.html

エヴァンゲリオン劇場版のムービーが1日からWebでも公開されたそうで、早速観た。
アニメ版ももちろん良いのだけれど、「序」がものすごく良かったから(DVDのメイキングで、こだわり抜いた動きとディティールに対するものづくりの姿勢に感銘を受けた)次も期待してます。6月27日公開。
あと、4月18日に公式フリーペーパーなるものが発行されるらしい。むむ、欲しい。

http://www.evangelion.co.jp/

UNIQLO MEETS CORTEO

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3月26日にリニューアルされたUNIQLOサイトを遅ればせながらチェック。
思いっきりオンラインストアに寄せていて、かつレイアウトがダイナミック。しっかりUNIQLOのブランドが伝わるこのデザインは、「シンプルでかつ超合理的なデザイン」をテーマとしたそうで。

デザイン自体は「なるほどー、でもちょっとごちゃっとしてない?おれはもっと情報を絞ってくれた方が好きだなー」という感じ。
ただ、UNIQLOCKとかの目的が、WEBというチャネルで中途半端にビジュアル訴求とか、ステレオタイプなユーザビリティとかしなくてもいいように考えられたマーケティング/ブランディングの一環で、その延長線上にこのデザインがあるのだとしたら、これは恐れ入った次第。

ちなみに前のリニューアルは1年半前だったようで、あまり時間が経っていない中でのリニューアル。
その間のUNIQLOの取り組みを見ると、今回のリニューアルも予め計画された戦略の1フェーズで、さらに先に何かあるのではないか、と期待してしまう。

あと、海外のサイトを見ていても思ったんだけど、どうも今回のUNIQLOのように、画像を多く使ってより感覚的にレイアウトされたものが多くなっている気がする。
(あまりサイトとか見ないから、ずっと前からそうなのかもしれないけど・・・)

そして、ここから本題。
2月17日にシルク・ドゥ・ソレイユとコラボして行われたイベント、「THE COLOR SHOW TOKYO」の様子がUNIQLO MEETS CORTEOのコンテンツとして公開されていた。
リニューアルとほぼ同時期に公開されたらしいこのコンテンツ(とイベント)、UNIQLOの広告色は一切出していないんだけど、観客の驚きの表情とか、笑顔、みんなで拍手する姿と、コルテオの圧倒的なパフォーマンスが一緒になると、なぜか「あー、UNIQLOいいなあ」となってしまう。(観客全員がストールを巻いている姿が、純粋にカラフルで美しいこともあるけど)

自分は素直で影響されやすい体質(と言い切る)だからなのかもしれないけど、こういうコラボの形はいやらしくなくていいなあ、と思った。

ちなみにコルテオのスクリーンセーバーとかはあまり(と言うかオフィシャルには)存在しないようで、UNIQLOのサイトからダウンロードできるUNIQLO SHOW WINDOWくらいしか無いらしい。

http://markezine.jp/article/detail/6673

http://markezine.jp/article/detail/6891

ABテストと多変量テスト。
仮説検証のツールだから仮説の組み立てが何より大事なんだけど、真剣にやるとやっぱり大変だから、こうしたツールが提供されるのはとても嬉しい。

WEBはインサイトの検証にも適したメディアだと思う。

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