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ディレクター論:参謀(続き)

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前回の続き。

プロジェクトの頭脳となる人が立案するパターン(例えば今回はペルソナから設計していきましょうとか)により案件は進行していきますが、当然このパターンはプロジェクトごとにおいて異なります。

このパターンをどれくらい持っているかが作戦家としての能力になってきますが、パターンを自らのものとして会得するためには、あらゆる書籍や考察を見聞きし研究し、そこから原理を抽出しなければなりません。
誰かから教えてもらうだけでは決して自分のものにはならないのです。

ただ見たり聞いたりしただけのことを、そのままプロジェクトに持ち込んだり、さらには杓子定規にそのパターンに固執するとき、遠からずそのプロジェクト(ひいては組織)は破綻します。

昨日までのパターンを模倣するだけでは明日の時代の流れに飲み込まれてしまうように、あるパターンが通用しなくなったときに旧い体質のものが滅ぶことは、経済でも社会でも軍事でも、古今の歴史が証明しています。
また、「生兵法は怪我の元」と言いますが、「パターンを多く学んだ」というだけで「専門家」となってしまう現状も多く見られます。

この「専門家」と言っている人の多くはその保守的な専門知識をもって「それはできません」「それは違います」ということを言いますし、昨日の知識の追随者であることを認識せずに自分の思考範囲の範疇でしか判断ができません。つまり、明日の専門家ではありません。

また、こういう専門家が作戦家としてプロジェクトに参加する場合、そこで立案される作戦・戦略は往々にして説明的であり歪曲されているものが多いです。
作戦や戦略というのは1行や2行の簡潔な文章で足りるもので、説明が必要なものはそれだけでまともなものではありません。そんなものは末端に行けば行くほど伝わらないし、まして最終的なエンドユーザーに届く訳がないのです。

現在のWEB制作は分業化が進んでいて、この「専門家」と言っている人が多くなっていますが、かえってその名前の枠に囚われてしまっているのではないでしょうか。
「クリエイティブ」という言葉はデザイナーやクリエイターのみが担うのではなく、むしろこの専門家、作戦家、それを包含するディレクターにこそ求められるものであると思います。

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